柔軟剤の基礎知識
柔軟剤は洗剤や漂白剤とともに洗濯時に必要なものとして活用されていますが、柔軟剤は洗濯後に硬くなりがちな繊維に柔軟性を与える仕上げ剤であり、乾燥期には帯電防止のためにも使用されています。
この柔軟剤に使われているのは陽イオン界面活性剤というものですが、洗剤に使用されている陰イオン界面活性剤のように洗浄効果は無いのですが、柔軟仕上げ効果や帯電防止効果という特性があり、抗菌作用もあることがわかっています。
柔軟剤には風合いの柔らかさとは裏腹に生地が水分を吸いにくくなるという欠点が指摘されていたのですが、最近ではこの点を改良された商品もたくさん登場しています。
柔軟剤用の陽イオン界面活性剤は、第4級アンモニウム塩であるジアルキルアンモニウム塩などが多くなっており、生分解性が更にあるエステル型ジアルキルアンモニウム塩も配合されるようになっています。
他にはクエン酸のタイプも注目されています。最近では柔軟効果に加えて、透明タイプや、抗菌効果、防臭効果などを訴求する製品が増えており、基本的に防臭効果の製品は花の香りをつけたものが多いようです。
柔軟剤は実は食品添加物として肉などの食品に添加して柔らかくする目的でも使用されています。特に安い屑肉などはもともとの食感が固いのでこれに柔軟剤を加えて柔らかく美味しくするのは標準的にもなっているようです。これは自然法であるパイナップルやタマネギに肉を漬け込んで柔らかくする調理法と同様のことを、化学薬品を使用して合理的に行っているわけです。
このように衣料でも食品でも柔らかさという要素は私達の生活の中では実に重要なものとなっていますが、ここではもっとも身近である洗濯用の柔軟剤について効果的な使い方を紹介していくことにしましょう。